心の中に罪悪感を持ち、その罪悪感に指示されて行動している人たちがいます。罪悪感の指示は「自分より他者を優先しろ」というもので、他者を大事にする一見いい人たちに見えます。しかし、自分を抑えつけ周囲に合わせるので、疲れと虚しさばかりが残り、結果的にうつになることも多いのです。
自分を苦しめるこの罪悪感は、どうやってできるのでしょう。
一つの例として子供の頃の親、特に身近な母親との関係が考えられます。母親が不安が強く支配的で、自分の思い通りにしないと気が済まない場合、子供は母親が何を望んでいるかを懸命に探り行動します。しかし、子供が懸命に合わせても、母親は子供を本当には認めず、自分の思いを押し付け続けます。母親の不安は、他者ではなく、母親が向き合わない限り変わらないものなのです。
子供は懸命に母親と向き合ったのに、母親は自分の方を向いてくれなかったことは、子供に無力感や虚しさ、そして罪悪感をもたらします。自分の力が足りないから、母親がこっちを向いてくれないという、自分を責める罪悪感です。
また、自分は欲求を表現するのではなく、母親の欲求を受け入れる役割なので、欲求を感じたり表現したりするのが難しくなります。
このように自分を責めたり抑えたりすることが行動規範となり、自分より他者を優先させるようになるのです。
心の中の罪悪感は親が向き合ってくれなかったことから生じたもので、自分の責任ではありません。
今や自分を支配しているこの罪悪感ですが、何とか向き合ってやりましょう。寂しく孤独だった子供の自分がそこにいるはずです。
