
この世で私達の思い通りにならないものは、地球規模のものから、身近なものまでたくさんありますね。
自分の感情もその一つでしょう。
物事を早くしなければと思いつつ、面倒くさいという感情が湧いてきて先延ばしにしたり、泣いたらいけないと思いつつ泣いてしまったりとか、よくあることですね。
このように思い通りならない感情の中には、実は幼少時に体験した感情がそのまま残って私たちの人生を支配していることがあります。
例えば、強い不安や恐怖を体験し、それを周囲に出すこともできず、抱え込んでいたとします。そこで不安や恐怖を感じそうになると、とっさに何とかそれを避けようと反応するのです。不安や恐怖を感じないよう、例えば相手の機嫌を損ねないように細心の注意をして合わせたりするのです。
このように、不安や恐怖を避けることが行動指針となると、自己主張できないまま、いつも自信がなく虚しい気持ちを抱えるようになります。
この不安や恐怖は、成長できないまま自分の中に留まっている「内なる子供」と言えます。内なる子供の気持ちを表現させ、受け止めてやらないと、内なる子供はいつまでも私たちを振り回します。子供は見守ってやる大人がいて、初めて安心して成長するのです。
内なる子供の存在にまず気づいてやりましょう。そして、誰にも気づいてもらえず孤独だった自分(内なる子供)を、受け止めてやることが必要です。