
私たちは両親のもとに生まれ、最小単位2,3人という集団の一人として出発します。このように家族という最小単位の集団から、国家という最大単位の集団まで、私たちは多くの集団の一員として生きています。
この集団が安定していることが私たちの幸せにつながります。
うまくいかない集団は内部で争ったり、つながりを作れなかったりして、やがて分裂して行きます。
うまくいく集団にはルールがあります。挨拶をして互いを認め合う、互いの役割や境界線を守る、意見を言い合うが相手を攻撃しない、一方的な価値観で支配しようとしないなど。
家庭は安心感を求める場なので、何を言ってもいいと考えがちですが、安心感を求める場だからこそ、ルールに従って話し合い、互いを守ることが必要です。
何を言ってもいいとなると、力を持っている人が相手を認めず価値観を押し付けて支配し、否定される側は自信が持てずうつ気分に苦しむことが起きます。何を言ってもいいいと考え、互いを攻撃ばかりしている家庭では、メンバーは不安や怒りを抱え込み、生き辛さを感じます。
それでも、家庭という集団は私たちが生きていくために守らないといけないと、私たちはどこかで考えてしまいます。家庭や家族が絶対という幻想は強いものです。この幻想から一歩離れて、生き辛さを感じる家庭や家族から距離を置き、ルールを基準に見直したいものです。
現在のアメリカは、移民や、意見の異なる他者を否定し攻撃する社会になりつつあります。集団のルールが守られない社会は、いずれ行き詰り国家が内部分裂していくのではと心配です。