思い通りにしたい!

「思い通りにしたい!」この欲求は、私たちの中に眠っていて、時々表に出てきます。まるで、のび太くんが、何でも叶えてくれるドラえもんを呼ぶように。特に、酒を飲んで酔ったりすると、子供に返ったようにこの欲求が出やすいものです。

この欲求に、いつも悩まされている人もいます。

人に手助けを頼むのが苦手で、自分一人で抱え込んでしまう人は、人に干渉されず思い通りやりたいという欲求も持っています。しかし一人では思い通りの成果が出せず、途中で挫折したり、人に助けてもらったりすることになりがちです。

また、人を思い通りに動かしたい欲求を持つ人もいます。この場合、人は自分の思い通りには行きませんから、イライラして落ち込んだり、相手を責めたりしがちです。

このように、思い通りにしたい欲求は疲れと不全感を残しがちですが、なかなか消えることはありません。

この欲求は、幼い頃の、親に自分の欲求を思い通り受け入れてもらいたい欲求と通じます。親に不安をうまく受け入れてもらえなかった人は、満たされない欲求が残っているのかもしれません。成長した後も、この根源的な欲求は残り、物事の動機づけになっているのでしょう。

「思い通りにしたい!」と叫ぶ内なる子供がいるのです。この子供とちゃんと向き合わないと、いつまでもこの欲求に支配されそうです。