二人の関係

二人という単位。なかなか親密な世界を築けそうですね。恋愛中の男女。お母さんと子供などが思い浮かびます。

相手と自分の一致する部分がありつつ、違う部分があることが、互いの間に新たな世界を作り出します。期待外れのこともあり、期待を超えた新たな世界が展開することもあります。

二者関係では、時には相手の要求ばかりに従わされ、息苦しさを感じることもあります。状況に応じて自由に離れられる関係なら良いのですが、親子関係などではなかなか自由にとはいかず、一方が自分を抑えて何とか関係を続けようとしがちです。

力関係による二者関係は、力が弱い側は、自分を抑え続けるうちに無力感に陥ります。この結果、自分で決めることができなくなり、周囲に従って生きるようになりがちです。

このように、二者関係でできた人間関係のひな型は、すべてに及ぶようになるのです。

周囲に従って生きると感情を出すことが少なくなり、これが続くと抑うつ状態になることもあります。これは自分の問題というより、二者関係で作ったひな型の問題です。

 

 

 

私たちは、どのような相手と、どのようなひな型を作って来たか振り返って知ることが必要です。

 

相手との間にキャッチボールのように感情や考えを投げ合いながら、ゆっくりひな型を作ってきたのか、相手の欲求に合わせるだけで、自分らしさを形成できなかったのかなど。

 

後者とすれば、相手との距離を取り、自分らしいひな型を作っていく必要があります。しかし、相手に合わせることに慣れてしまうと、生き辛さを覚えつつ、それを手放す不安も大きいものです。

 

生き辛さや不安、そのような感情に気づき、話すことから始めましょう。相手に合わせるのではなく、自分の感情に向き合うこと、つまり、今までできなかったことに取り組むのです。