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自分を超えて

気分の落ち込みは誰しも嫌なものです。それがずっと続くうつ状態になると、出口の見えないトンネルに入ったようで、この世で一人になったような苦しみが続きます。

それまでの心の枠組みが壊れたようで、すべてが不安です。何とかその枠組みを取り戻して行こうとしますが、焦れば焦るほどうまく行きません。今までの心の枠組みではうまく行かなくなって壊れたので、それをもう一度組み立てようとしても、また壊れるのです。

そこで、今までの枠組みを点検してどこに無理があったか解明し、新たな枠組みを作って行くことが必要となります。

壊れた枠組みで一番多いのは、自分の感情を抑え込み、周囲に合わせようとする枠組みです。この枠組みでは、自分の考えや感情が伸び伸びと発揮できないため、いつも緊張し憂うつな気分になります。自分に自信が持てず、いくら努力しても満足することができません。

枠組みが壊れたのは辛いことですが、無理を重ねて来たので、壊れるべくして壊れたとも言えます。新しく作るなら、今度は自分の考えや感情が伸び伸びと発揮できる、安心感のある枠組みにしたいものです。

でも、組み立てる素材が今までと同じで、同じように組み立てたのでは、同じようなものしかできないですね。今度は自分を抑え込んだり否定することなく、自分を認めて肯定してやることから始めましょう。

そもそも、うつから回復するためには、今までの自分を超えることが必要です。超えるとは優れた能力を身に着けることではなく、より自分を認めて大切にできる考え方に移っていけることです。

 

うつになって苦しんだけど、それは今までの自分を超えるための苦しみだったと言えるといいですね。