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権力と自由

 2月末から始まったロシアのウクライナ侵攻。21世紀にもなって、このような戦争が起こるとは予想しなかったと、よく言われます。

しかし、シリア内戦やミャンマーの軍事クーデターなど、内戦ではあっても、同じことは世界の各地で起こっています。法をもしのぐ絶対的な力を持つ権力者がいれば、起こりうることなのです。

絶対的な権力者の存在理由、それは人民を愛することであって欲しいものですが、現実は権力を維持し続けることが最優先事項になります。権力者には、常に他の権力者に地位を奪われる不安があるからです。

権力維持に腐心していると、自分に離反する者は許すことができません。たいがい、自由を求めて離反するのですが、自由こそが絶対的権力者にとって一番の敵なのです。自由と絶対権力は相反する概念ですから。

ロシアの前身のソビエト連邦は、共産党の一党独裁という、形を変えた絶対権力の支配でした。そこで、同盟国が自由を求め始めると、すかさず戦車を派遣して抑え込むということを繰り返しました。

ソビエト連邦が崩壊して、民主主義国家ロシアになったはずでしたが、いつの間にか独裁的権力者プーチン大統領が支配する国になってしまいました。

秘密警察KGBの一員として、大国ソビエト連邦を支えていたプーチン氏には、民主主義よりも、世界を二分する力を持ったかつての大国の復活と、それを導く自らの絶対的な力の行使が大事なように見えます。

 

果たしてそれをロシア国民が望んでいるのか、国民の本当の声を知りたいところです。